シャーロック・ホームズを時系列順に読みたい

タダで読める!

現在シャーロック・ホームズの原作は著作権が切れているので、無料で読むことができます。
しかも「コンプリート・シャーロック・ホームズ」というサイトで著作権に触れない形で日本語訳版を公開してくれています。

しかもストランドマガジン掲載時のシドニー・パジェットの挿絵まで掲載されているというのがすごいです。「221b.jp」というアドレスもオシャレですね。

というわけで誰でもどこでも無料で読めるシャーロック・ホームズですが、実は発表された順番と作品内での時系列は全然違うんですよね。

事件が起きた順に読むには

そこで僕は、実際に作品の世界で事件が起きた順番に読んでみたいと思いました。しかし作品内での時系列をひとつずつ調べていくのは面倒…。
そこでいろいろWikipediaなどを見ているとベアリング・グルードというシャーロックホームズ研究家がまとめた「詳注版シャーロック・ホームズ全集」は、原作の時系列で収録されていることが分かりました。

事件が発生した時期がはっきりしない作品や矛盾が生じる点もあるみたいですがここはひとまずベアリング・グルードさんを信じてみることにします。

時系列順に並べました

もう絶版になっているらしく、調べるのがちょっとだけ面倒でしたが「詳注版シャーロック・ホームズ全集」(全10巻)では下記のような順番で収録されています。

タイトルの下に上記の「コンプリート・シャーロック・ホームズ」での各話へのリンクも貼っておきましたので、僕のように時系列順で読みたい方はぜひ。

※タイトルは詳注版シャーロック・ホームズ全集の翻訳版(ちくま文庫)のほうから取ってますので、リンク先の「コンプリート・シャーロック・ホームズ」でのタイトルと訳し方が違う場合があります。

■1巻
1グロリア・スコット号
https://221b.jp/h/glor.html
2マスグレイヴ家の儀式
https://221b.jp/h/musg.html

■2巻
3緋色の研究
https://221b.jp/1-stud.html
4まだらの紐
https://221b.jp/h/spec.html
5入院患者
https://221b.jp/h/resi.html
6独身貴族
https://221b.jp/h/nobl.html

■3巻
7第二のしみ
https://221b.jp/h/seco.html
8ライゲイトの地主
https://221b.jp/h/reig.html
9ボヘミアの醜聞
https://221b.jp/h/scan.html
10唇のねじれた男
https://221b.jp/h/twis.html
11五つのオレンジの種
https://221b.jp/h/five.html
12花婿失踪事件
https://221b.jp/h/iden.html
13赤毛組合
https://221b.jp/h/redh.html
14瀕死の探偵
https://221b.jp/h/dyin.html
15青いガーネット
https://221b.jp/h/blue.html

■4巻
16恐怖の谷
https://221b.jp/7-vall.html
17黄色い顔
https://221b.jp/h/yell.html
18ギリシャ語通訳
https://221b.jp/h/gree.html

■5巻
19四つの署名
https://221b.jp/2-sign.html
20バスカヴィル家の犬
https://221b.jp/6-houn.html

■6巻
21ぶな屋敷
https://221b.jp/h/copp.html
22ボスコム谷の謎
https://221b.jp/h/bosc.html
23株式仲買人
https://221b.jp/h/stoc.html
24海軍条約
https://221b.jp/h/nava.html
25ボール箱事件
https://221b.jp/h/card.html
26技師の親指
https://221b.jp/h/engr.html
27背の曲がった男
https://221b.jp/h/croo.html
28ウィステリア荘
https://221b.jp/h/wist-1.html
29シルヴァー・ブレイズ
https://221b.jp/h/silv.html

■7巻
30緑柱石の宝冠
https://221b.jp/h/bery.html
31最後の事件
https://221b.jp/h/fina.html
32空き家の冒険
https://221b.jp/h/empt.html
33金縁の鼻眼鏡
https://221b.jp/h/gold.html
34三人の学生
https://221b.jp/h/3stu.html
35一人ぼっちの自転車乗り
https://221b.jp/h/soli.html
36ブラック・ピーター
https://221b.jp/h/blac.html
37ノーウッドの建築業者
https://221b.jp/h/norw.html

■8巻
38ブルース・パーティントン型設計図
https://221b.jp/h/bruc.html
39覆面の下宿人
https://221b.jp/h/veil.html
40サセックスの吸血鬼
https://221b.jp/h/suss.html
41スリークオーターの失跡
https://221b.jp/h/miss.html
42アベイ農場
https://221b.jp/h/abbe.html
43悪魔の足
https://221b.jp/h/devi.html
44踊る人形
https://221b.jp/h/danc.html
45退職した絵具屋
https://221b.jp/h/reti.html
46チャールズ・オーガスタス・ミルヴァ―トン
https://221b.jp/h/chas.html
47六つのナポレオン
https://221b.jp/h/sixn.html

■9巻
48ソア橋事件
https://221b.jp/h/thor.html
49プライアリイ・スクール
https://221b.jp/h/prio.html
50ショスコム・オールド・プレイス
https://221b.jp/h/shos.html
51三人ガリデブ
https://221b.jp/h/3gar.html
52レディ・フランセス・カーファックスの失踪
https://221b.jp/h/lady.html
53有名な依頼人
https://221b.jp/h/illu.html
54赤い輪
https://221b.jp/h/redc.html
55白面の騎士
https://221b.jp/h/blan.html

■10巻
56スリ-・ゲイブルズ
https://221b.jp/h/3gab.html
57マザリンの宝石
https://221b.jp/h/maza.html
58這う男
https://221b.jp/h/cree.html
59ライオンのたてがみ
https://221b.jp/h/lion.html
60最後の挨拶
https://221b.jp/h/last.html

※ちなみにどうしてこんなに各巻によって収録話数が違うかというと長編と短編で話の長さが違うのと、1巻には本編の前にベアリング・グルードさんによるものすごい長い「序文」があるみたいです。

ホームズの少年時代の話である「グロリア・スコット号」の事件からスタートし、次にホームズがワトソンと出会う前、探偵業を始めたばかりの頃の話である「マスグレイヴ家の儀式」と続きます。
こういう過去の事件はホームズが当時を回想しながらワトソンに語ったものをワトソンが書き留めたという設定になっているわけですが、ホームズが語った日時ではなく、あくまで「事件が発生した日時」で並んでいる点に注意です。

結果的に、コナン・ドイルによって一番最初に書かれた事件でありホームズとワトソンの出会いが描かれた「緋色の研究」は、事件が発生した順でいうと3番目になっちゃうのです。

ホームズを全く知らない人がこの順に読もうとすると二人の馴れ初めや人物像をよく知らないままホームズの少年時代の話から読むことになっちゃいますから、どちらかというとマニア向けの読み方ということになるでしょう。

というわけで時系列で並べてみましたが、各話が独立していてどの事件から読んでも面白いのがシャーロック・ホームズのいいところだと思うので好きな順番で読むべし!

(おわり)